平安神宮

京都の総社

明治28年、京都の総社として岡崎の地に、平安京大内裏の朝堂院を模して再現された。春の神苑はベニシダレが天蓋の如く降り注ぎ艶美である。また、京都三大祭りのひとつ「時代祭」の風俗行列は一大時代絵巻である。

平安神宮

平安神宮について

基本情報

社名
平安神宮(へいあんじんぐう)
創建
1895年(明治28年)
主祭神
桓武天皇、孝明天皇
社格
官幣大社、勅祭社、別表神社
例祭
4月15日
駐車場
駐車場なし - 市営岡崎公園地下駐車場利用。
交通機関
市バス京都会館・美術館前下車すぐ、地下鉄東山駅徒歩10分
住所
京都府京都市左京区岡崎西天王町97
サイト
平安神宮

概要

明治28年の平安遷都1100年祭にあたって、内国勧業博覧会を誘致し、岡崎の地に平安京大内裏の正庁である朝堂院を模して8分の5スケールで再現された。 博覧会の後、京都の総社として鎮座し、平安京創始の桓武天皇と最後の孝明天皇を主祭神としている。 平安京の宮殿建築を偲ばせる丹塗りの大極殿や応天門などが東山を借景に立ち並び壮観である。 社殿を囲む神苑は、約3万平方メートルもの池泉回遊式庭園で、ことに八重の紅枝垂れ桜が天蓋の如く降り注ぎ艶美である。 10月22日の京都三大祭りのひとつ「時代祭」は、平安時代から明治維新までの時代風俗行列がお供され、一大時代絵巻である。

見所

国重要文化財
大極殿 - 明治27年建立。大内裏朝堂院大極殿を模して建立。棟の両端には金の鴟尾が置かれている。階下には「左近の桜」と「右近の橘」がある。
東西歩廊2棟 - 明治27年建立。大内裏朝堂院を模した歩廊。
蒼龍楼 - 明治27年建立。朝堂院を模した拝殿東側の楼閣。
白虎楼 - 明治27年建立。朝堂院を模した拝殿西側の楼閣。
應天門(応天門) - 明治27年建立。朝堂院を模した神門。
国有形文化財
神楽殿
額殿
斎館
神門翼廊
西祭器庫
西神庫
西門及び西外廻廊
大鳥居 - 昭和4年の建立。神宮道に立つ。高さ24.2mの日本最大級の大鳥居。
東祭器庫
東神庫
東門及び東外廻廊
透塀及び後門
内廻廊
南歩廊
国名勝
平安神宮神苑 - 3.3万m2、南神苑・西神苑・中神苑・東神苑からなる明治を代表する池泉回遊式庭園。南神苑以外は、円山公園などを作庭した小川治兵衛が、20年以上かけて造った。琵琶湖疏水の水が取り入れられ、春の紅しだれ桜、初夏の杜若・花菖蒲、秋の紅葉、冬の雪景色と四季折々の表情を見せる。
神苑の名所
神苑の桜 - 八重紅枝垂桜・染井吉野・彼岸桜・山桜・里桜・寒緋桜・鬱金桜など約20種類300本。特に八重ベニシダレザクラは見事で、京都屈指のお花見名所で大変な人気。
南神苑 - 曲水の宴を行う平安朝様式の「平安の苑」。八重紅枝垂桜、躑躅、萩の名所。
チンチン電車 - 南神苑に展示されている日本最古の電車。
西神苑 - 白虎池(びゃっこいけ)は、杜若、花菖蒲、睡蓮の名所。
澄心亭 - 西神苑の西南の築山にある茶室。
中神苑 - 蒼龍池(そうりゅうち)に沢飛びの臥龍橋がある。杜若、睡蓮、河骨、藤の名所。
東神苑 - 栖鳳池(せいほういけ)には、鶴島、亀島が浮び、京都御所から移築された泰平閣(たいへいかく)、尚美館(しょうびかん)が建つ。八重紅枝垂桜、皐月、椿の名所。

祭事

1月上旬
初詣 - 初能奉納、甘酒授与など。
3月春分
祈年祭(大祭) - 五穀豊饒と殖産業祈願。巫女による御神楽「豊栄の舞」奉納。
4月上旬
紅しだれコンサート - 東神苑の紅枝垂桜がライトアップされ、貴賓館(尚美館)でステージ演奏される。
4/1~4/15
観桜茶会 - 西神苑の茶室澄心亭での茶会。
4月15日
例祭 - 桓武天皇が即位された日。天皇陛下からの幣帛を唐櫃に納めて勅使が御参向になる。
4月16日
例祭翌日祭 - 例祭斎行を奉祝し、神饌講・澄心会・献花会・献茶講大祭が斎行し、澄心会の各家元が輪番で献茶奉仕する。茶会、奉祝献花展、神饌講・献茶講、神賑行事が奉納される。
4/14~4/16
献花展 - 例祭を奉祝して全流派代表の献花展。
6/2~6/3
京都薪能 - 昭和25年より続く風物詩。
6月上旬
神苑無料公開 - ハナショウブ2000株が開花する頃の一日イベント。
9月10日
神苑無料公開 - 南神苑が開設された日を記念しての一日イベント。
10月上旬
京都学生祭典 - 神宮および岡崎一帯で行われる大学まつり。毎年10万人以上の観客動員がある。
10月22日
時代祭 - 京都三大祭のひとつ。平安神宮創建と平安遷都1100年祭を奉祝する行事として、明治28年から平安遷都の日に行う。桓武・孝明両天皇の御霊代を鳳輦(ほうれん)に移して行われる神幸祭、行在所祭(あんざいしょさい)、還幸祭が主祭。京都御所からの神幸列は、平安時代から明治維新までの時代風俗行列がお供され、一大時代絵巻である。
12月31日
終夜万燈 - 終夜開門し境内すべての燈篭に火が灯る。

歴史

明治25年
内国勧業博覧会を京都に誘致し、その目玉として平安京遷都当時の大内裏の一部復元が計画された。
明治26年
桓武天皇を奉斎する大極殿の体制にならった神宮造営の建議を行い、平安遷都1100年を記念して第4回内国勧業博覧会の京都開催が正式決定された。
当初、平安京大内裏があった千本丸太町に朱雀門が位置するように計画されたが、用地買収に失敗し、会場用地が岡崎一帯に決定され、用地が買収され工事に着手した。
明治28年
平安神宮本殿 平安遷都1100年祭紀念殿(社殿)竣功。
大正元年
泰平閣(橋殿)、尚美館(貴賓館)が京都御所より移築された。
昭和4年
大鳥居が建立された。
昭和15年
皇紀2600年を記念して、平安京で過ごした最後の天皇である孝明天皇が合祀され、本殿・祝詞殿・内拝殿・翼舎・神楽殿・額殿・内外歩廊斎館・社務所が増築された。
昭和51年
平安神宮放火事件で、本殿・内拝殿など9棟が炎上焼失した。
昭和54年
全国からの募金により社殿が再建された。
平成22年
大極殿など社殿6棟が国の重要文化財に指定された。

撮影後記

 京都の総社ということですが、歴史は意外に新しく明治の創建で、社殿は昭和に建てられたものが多いです。 それでも昨年、社殿の多くが国の重要文化財に指定され、まわるまわるよ時代はまわります。 平安神宮のホームページに創建前の岡崎の古写真が掲載してありましたが、畑が一面に広がる田舎だったのですね。
 日本全国のサクラを追っかけている私としては、平安神宮神苑は京都屈指というより日本屈指の桜名所といっていいでしょう。 谷崎潤一郎は「細雪」のなかで、円山公園の枝垂桜が年々に色褪せて行くのに対し、平安神宮神苑の花が洛中に於ける最も美しいというようなことを書いています。 時代こそ違えども、現状では同意せざるを得ません。

更新履歴

2011年11月7日
初版をアップロードしました。
2013年12月31日
携帯電話・スマートフォン専用壁紙を休止しました。
2014年1月1日
一部の無料壁紙を会員限定の閲覧に制限しました。
2014年3月23日
登録カテゴリを洛東から移動しました。

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