檀王法林寺

日本最古の招き猫伝説

川端通三条にある浄土宗寺院で、袋中上人が琉球王国より帰国後に創建した。人望厚い第2世團王上人は、「だんのうさん」と称せられた。主夜神信仰の信者を集め、日本最古の黒招き猫伝説の寺としても知られる。

檀王法林寺

檀王法林寺について

基本情報

山号寺号
朝陽山無上法林寺(ちょうようざんむじょうほうりんじ)
別称
檀王法林寺(だんのうほうりんじ)、だん王さん
宗派
浄土宗鎮西派
創建
1611年(慶長16年)
開山
袋中良定
開基
袋中良定
本尊
阿弥陀如来
駐車場
専用駐車場なし
交通機関
三条京阪前バス停すぐ
住所
京都府京都市左京区法林寺門前町36
サイト
檀王法林寺

概要

川端通三条にある浄土宗寺院で、正式名称は栴檀王院無上法林寺。 袋中(たいちゅう)上人が、琉球王国より帰国後に創建した。 人望の厚かった第二世の團王上人は「だんのうさん」と称せられ、「檀王法林寺」として定着した。 袋中上人による主夜神尊への感得から、主夜神信仰の信者を集め、日本最古の黒招き猫伝説の寺としても知られる。

見所

国重要文化財
絹本著色熊野権現影向図 - 上部に鎌倉円覚寺住持南山士雲の賛が記されていることから、1329年の作と考えられる。(京都国立博物館寄託)
紙本金地著色日吉山王祭礼図 四曲一双 - 日吉山王祭礼を主題とした最古の作例とされる。慶長期の狩野派絵師の筆。(京都国立博物館寄託)
紙本墨書七知経 - 聖武天皇の勅願による一切経。五千巻あったうちの数少ない貴重な一巻で、一切経の収集に尽力を注いだ袋中上人によって当山に伝わる。(京都国立博物館寄託)
市文化財
本堂 - 1750年頃の造営で、彫刻や彩色等の装飾が多い。
西門(川端門) - 1751年に造営された朱塗りの薬医門。赤門、開運門とも。
霊屋 二棟 - 墓地の北東隅に二棟並ぶ江戸時代前期の御霊屋。東と西のそれぞれに、開山と第二世の卵塔を収めている。
木造阿弥陀如来坐像 - 白河法皇の御願として建立された蓮華蔵院の旧仏。本堂西側に配されている。
刺繍阿弥陀三尊来迎図 - 通例の三尊来迎図を刺繍で表した室町時代の典型的な遺品。
刺繍種子阿弥陀三尊図 - 阿弥陀三尊像を種子で表した総縫いの繍仏。室町時代の作。
観光名所
庫裏 - 1703年の造営。平成18年の大改修で、玄関屋根に沖縄のシーサーが配されている。
観音堂 - 昭和12年の再建。平安時代後期の作と伝わる十一面観音立像を安置する。
龍神堂 - 昭和61年の再建。本堂に移されるまで、加茂川龍神立像が安置されていた。
楼門 - 明治21年の建立。楼内に縮冊一切経、十六羅漢像、大日如来像を安置し、四隅に四天王立像を安置する。
三条門 - 明治21年の建立。
大銀杏 - 樹齢300年以上の大イチョウであったが、戦前の台風の被害により倒木し、切り株だけが残っている。
墓地 - 大師流の書家で、俳人松尾芭蕉の書の師であった北向雲竹、円山応挙の高弟であった山口素絢などが眠る。

行事

1月21日
開山忌 - 開山袋中上人の命日。
4月上旬
寺宝の屏風を虫干しをかねて、本堂で公開される。
6月第1土曜
龍神法要 - 晴雨を司る加茂川龍神(八大龍王)に、火災・水難を防ぐ祈願が行われる。
7月第1日曜
だん王保育園バザー
12月第1土曜
主夜神法要 - 招福猫・主夜神大祭が行われ、秘仏である主夜神像の御開帳。参拝者には主夜神尊のお札と、日本最古の伝承をもつ招き猫の復刻像が授けられる。

歴史

1272年
望西楼了恵が天台宗蓮華蔵院を浄土宗悟真寺に改めた。
1558~1570年
永禄年間に焼失して廃絶した。
1611年
袋中良定が悟真寺跡地とされる場所に再興した。
1619年
袋中良定は「法林寺什物帳」を書き残し、團王良仙に法林寺を譲り隠棲した。第二世團王良仙は人徳も厚く、「だんのうさん」と称された。

撮影後記

 三条駅の出入口付近にある寺院です。 初めて訪れたのは秋で、紅葉より公孫樹の黄葉が素晴らしかったです。 戦前には楼門の西側に樹齢300年の大銀杏が立っていて、寺院のシンボルともなっていたそうです。

更新履歴

2014年12月11日
初版をアップロードしました。

檀王法林寺紀行のコメント

コメントを書く

お名前 ※
ホームページ
コメント本文 ※
認証キー ※ (半角)
Captcha Code

フェイスブックを開始しました。上のタブからどうぞ。

おすすめギャラリー

鎌倉

鎌倉紀行

作品追加中
さくら

さくら紀行

作品追加中
美瑛・富良野