壬生寺

壬生狂言と新撰組

991年創建の律宗大本山。毎年境内で公演される壬生念仏狂言は、一般の狂言とは異なり演者が声を一切発せず、パントマイムで喜怒哀楽を表現するのが特徴である。また、新撰組ゆかりの寺としても知られる。

壬生寺

壬生寺について

基本情報

寺号院号
宝憧三昧寺心浄光院(ほうどうさんまいじしんじょうこういん)
別称
壬生寺(みぶでら)、壬生さん
宗派
律宗
寺格
大本山
創建
991年(正暦2年)
開山
快賢(かいけん)
本尊
地蔵菩薩
札所
洛陽三十三所観音巡礼第28番、京都十二薬師第4番
駐車場
駐車場なし - 門前にコインパーキングあり。
交通機関
阪急大宮駅徒歩7分、京福四条大宮駅徒歩7分、壬生寺道バス停徒歩3分
住所
京都府京都市中京区壬生梛ノ宮町31
サイト
壬生寺

概要

991年創建の律宗大本山。   鎌倉時代末、円覚上人が、悪疫駆除のために仏の教えを表現した融通大念仏会を始め、これが国の重要無形文化財に指定されている壬生念仏狂言の起源になった。 壬生狂言は、一般の狂言とは異なり演者が声を一切発しない。パントマイムで喜怒哀楽を表現するのが特徴である。 毎年、4月、10月と2月節分に境内の大念仏堂で公演される。 また、新撰組ゆかりの寺としても知られ、境内には近藤勇の銅像や新撰組隊士11人の墓所である壬生塚がある。

見所

国重要文化財
大念仏堂 - 「狂言堂」とも称される大念仏狂言の舞台。1856年の再建。能舞台には見られない「飛び込み」「獣台」などの特異な構造をもつ。
木造地蔵菩薩立像 - 本堂本尊。平安時代作。旧本尊が火災で焼失し、新しく総本山の唐招提寺から移された。
紙本墨画淡彩列仙図 - 長谷川等伯筆。
錫杖 - (京都国立博物館寄託)
市名勝
庭園 - 1811年頃の作庭。市街地にありながら江戸時代より残る庭園として貴重なもの。
観光名所
本堂 - 江戸時代再建の本堂は昭和37年の火災で焼失。現本堂は昭和45年再建のもの。
阿弥陀堂 - 平成14年の再建。地階は歴史資料館になっており、仏像をはじめ、壬生狂言や新撰組について展示されている。
水掛地蔵堂 - 地蔵菩薩に水を掛けて祈ると一つの願いが叶うといわれる。
弁天堂 - 明治27年の再建。清水寺延命院より移された秘仏弁財天が祀られている。
一夜天神堂 - 遠方親族の安全祈願、学業成就祈願。
鐘楼 - 1851年の再建。
夜啼き地蔵 - 「おせき地蔵」とも称され、幼児の夜泣き止めに御利益があるといわれる。
千体仏塔 - 平成元年の建立。明治時代、京都市の区画整理のときに各地から集められた石仏1,000体をパゴダを模して安置されている。
三福川稲荷 - 「三福川」は、「壬生川」 という地名に由来する。
壬生塚 - 新撰組隊士11人の墓所。新撰組局長 近藤勇の銅像と遺髪塔。新撰組屯所で暗殺された隊士 芹沢鴨と平山五郎、勘定方 河合耆三郎、池田屋騒動で亡くなった隊士 奥沢栄助、安藤早太郎、新田革左衛門らの墓。
中院(塔頭) - 寛永年間(1624年~1644年)、本良により創建された。鎌倉時代作の本尊 十一面観世音菩薩は、洛陽三十三所観音巡礼の札所。
新撰組壬生屯所旧跡 - 境内の北隣にある旧家八木家。新選組を発足する近藤勇、土方歳三らが宿所として利用した新撰組の本拠地。奥座敷は芹澤鴨暗殺の現場で、刀傷が残る。

行事

1/1~1/3
修正会
2/2~2/3
節分会 - 壬生大念仏狂言の演目「節分」が無料公演される。
4/21~4/29
壬生大念仏狂言 春の公開 - 壬生狂言は、鎌倉時代に中興の祖である円覚上人により始められた。国の重要無形文化財に指定されている。
7月16日
新撰組隊士等慰霊供養祭 - 池田屋騒動のあった日。
8/9~8/16
盂蘭盆 - 万灯供養会。壬生六斎念仏が精霊迎えと同時に行われ、精霊送りとともに、中堂寺六斎念仏が行われる。
10月3連休
壬生大念仏狂言 秋の公開 - 壬生狂言は、一般の狂言とは異なり演者が声を一切発しない。パントマイムで喜怒哀楽を表現する。
12月31日
除夜の鐘

歴史

奈良時代
寺伝によれば奈良時代の創建ともいわれる。
991年
園城寺(三井寺)の僧 快賢が、母親の孝養のため定朝作の地蔵菩薩立像を安置したのがはじまりといわれる。
1077~1081年
承暦年間には「地蔵院」と称され繁栄した。
その後、火災により焼失。
1213年
現在の壬生の地に移転したといわれる。
1259年
平政平により復興された。
1300年
円覚が、悪疫駆除のために仏の教えを表現した融通大念仏会を始め、壬生念仏狂言の起源になった。
1863年
境内が、新撰組の兵法調練場に使われ、武芸や大砲の訓練が行われた。
昭和37年
放火により本堂が焼失。本尊だった地蔵菩薩半跏像(鎌倉時代作)、四天王立像(鎌倉時代作)金鼓の重要文化財3点も焼失した。
昭和45年
総本山の唐招提寺から現本尊が移され、現本堂が再建された。

撮影後記

 境内には幼稚園や老人ホームがあるアットホーム的なお寺さん。 京都では珍しい律宗(総本山は奈良唐招提寺)寺院です。 市街地にあり拝観者用駐車場もないせいか、まだほとんど訪問したことはないので馴染み薄です。 近くにあるスーパー銭湯「壬生やまとの湯」は、既に100回以上は利用しているかとは思うので、壬生は馴染み深い地であるのですが。
 境内北隣には新撰組の本拠地だった八木家があります。 ガイドの解説付きで見学できるそうですが、料金が割高で新撰組に特別思い入れがあるわけではないので、まだ見学したことはありません。 和菓子店の鶴屋があるので、抹茶と餅付きだそうです。

更新履歴

2012年6月8日
初版をアップロードしました。
2013年12月31日
携帯電話・スマートフォン専用壁紙を休止しました。
2014年1月1日
一部の無料壁紙を会員限定の閲覧に制限しました。

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