月桂冠大倉記念館

月桂冠発祥地

伏見にある酒造会社「月桂冠」発祥地に建つ博物館で、伏見の酒造りと日本酒の歴史文化を紹介している。創業は酒業界の中でも古く、1637年に遡る。濠川の柳並木越しの酒蔵風景は、伏見を代表する景観となっている。

月桂冠大倉記念館

月桂冠大倉記念館について

基本情報

名称
月桂冠大倉記念館(げっけいかんおおくらきねんかん)
駐車場
無料駐車場あり
交通機関
京阪中書島駅徒歩5分
所在地
京都府京都市伏見区本材木町680
サイト
月桂冠株式会社

概要

伏見にある酒造会社「月桂冠」発祥地に建つ企業博物館で、伏見の酒造りと日本酒の歴史文化を紹介している。 酒造業の近代化以前のものを中心として、ほぼ酒造工程のすべてに及ぶ伏見の酒造用具 6120点(京都市有形民俗文化財)のうち、約400点を常設展示している。 明治42年建造の酒蔵を改装し、昭和57年に開設した。 大倉記念館の中庭に面した内蔵酒造場では、昔ながらの寒造りを行っている。 月桂冠の創業は日本酒業界の中でも古く、1637年(寛永14年)に遡る。 笠置の里を出た初代 大倉治右衛門が、屋号を「笠置屋」としたことに始まる。 酒蔵の西側を流れる濠川は、かつて大坂から京に入る玄関口として三十石船が発着して賑わった。 現在は観光船の十石舟が運航し、柳並木越しの酒蔵風景は伏見を代表する景観となっている。

見所

市文化財
伏見の酒造用具 6120点 - 酒造業の近代化以前のものを中心として、ほぼ酒造工程のすべてに及ぶ。昭和30年代後半からの機械化により、従来の酒造用具は急速に姿を消し貴重である。
近代化産業遺産
月桂冠大倉記念館 - 伏見の酒造りと日本酒の歴史文化を紹介する博物館。明治42年建造の酒蔵を改装し、昭和57年に開設した。伏見の酒造用具6120点のうち、約400点を常時公開している。
内蔵酒造場 - 大倉記念館の中庭に面した内蔵で、昔ながらの寒造りを行っている。四季醸造ミニプラント「月桂冠酒香房」では、モロミが発酵している様子を見学できる。
月桂冠旧本社 - 平成5年まで月桂冠本店として使用していた大正8年建造の歴史的建築物。現在は、伏見観光協会「おくつろぎ処・おみやげ処・あんない処・伏見夢百衆」となっている。
月桂冠昭和蔵 - 昭和2年に紀州藩伏見屋敷跡の敷地の一角に建造された。現在は製造本部の事務所となっている。
観光名所
大倉家本宅 - 創業の地に建てられた1828年(文政11年)建造の町屋。鳥羽伏見の戦で羅災を免れ、市内最大規模に属する町屋建築である。
濠川 - 伏見城築城の際、宇治川から引き込み外濠として、大坂から京に入る玄関口として三十石船が発着して賑わった。現在は観光船の十石舟が運航している。

歴史

1637年
笠置の里を出た初代 大倉治右衛門が、屋号を「笠置屋」、酒銘を「玉の泉」として、清酒の醸造と販売を始めた。
1867年
鳥羽伏見の戦いで、酒蔵が焼失したが、本宅が羅災を免れて廃業を免れた。
明治38年
11代 大倉恒吉は、勝利と栄光のシンボル「月桂冠」を酒銘に採用した。
明治42年
大倉酒造研究所(現在の月桂冠総合研究所)を創設し、業界に先駆けて科学技術を導入した。
明治43年
駅売用の「コップ付小びん」、「防腐剤ナシびん詰酒」を販売し、全国に月桂冠の名が知れ渡った。
昭和19年
社名を「大倉酒造株式会社」とした。
戦後
一年を通して醸造可能な「四季醸造蔵」を業界に先駆けて建設し、大量の酒を供給することに成功した。
昭和57年
月桂冠大倉記念館が開設された。
昭和62年
創業350周年を契機に、社名を「月桂冠株式会社」に変更し、月桂冠大倉記念館が一般公開された。

撮影後記

 灘の白鶴酒造とともに日本を代表する酒造メーカーである月桂冠。 江戸時代には、米による酒造が制限され、江戸幕府は灘や伊丹を幕府直轄の酒造地として保護し、伏見の酒が京に入ることを禁止したため、伏見の造り酒屋は激減しました。 そんななかでも堅実な経営を脈々と続けてきた月桂冠は生き残り、サントリーや竹中工務店と同様に非上場企業としても有名です。 見学では吟醸酒の利き酒も楽しめ、純米酒(180ml)のおみやげ付きで、300円なり。
 なお、もうひとつの伏見の代表的景観である松本酒造の酒蔵は、「伏見紀行」の方で紹介したいと思います。

更新履歴

2015年3月6日
初版をアップロードしました。

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