蓮華寺

池泉鑑賞式庭園

上高野にある天台宗の寺である。加賀藩前田家重臣であった今枝重直が当地で庵を営み、1662年に孫の近義が寺として再興した。書院から眺める浄土式の池泉鑑賞式庭園は、殊に紅葉時期は筆舌に尽くし難いものがある。

蓮華寺

蓮華寺について

基本情報

山号寺号
帰命山蓮華寺(きみょうざんれんげじ)
別称
洛北蓮華寺
宗派
天台宗
創建
不詳 - 再興は1662年(寛文二年)。
開山
実蔵坊実俊
開基
今枝近義 - 加賀藩前田家の家老。
本尊
釈迦如来
駐車場
無料駐車場あり
交通機関
上橋バス停すぐ、叡電三宅八幡駅徒歩10分
住所
京都府京都市左京区上高野八幡町8-1

概要

上高野にある天台宗の寺である。 もとは比叡山三千房のひとつとも、七条塩小路にあった時宗西来院が前身とも伝わる。 この地は、加賀藩前田家重臣であった今枝重直が庵を営んでいたという。 寛文二年(1662年)前田家家老の今枝近義が、祖父の重直の菩提を弔うため、比叡山の実蔵坊実俊を請じ創建された。 造営にあたって、今枝重直と親交があった石川丈山や狩野探幽の協力を得て、さらに黄檗宗の木庵禅師らも関わったことから伽藍に黄檗禅宗様の様式も見られる。 書院から眺める浄土式の池泉鑑賞式庭園は、「拾遺都名所図会」にも描かれた名庭で、殊に紅葉時期は筆舌に尽くし難いものがある。

見所

観光名所
本堂 - 再興時の寛文年間の建立。明朝初期の本尊釈迦如来像、左側に鎌倉時代作の阿弥陀如来像、右側に秘仏不動明王像が安置されている。黄檗禅宗様の建築で、石川丈山筆の額が掲げられている。
本堂前庭 - 苔地に六角形急勾配の笠をつけた2基の蓮華寺形灯籠が据えられている。沙羅双樹の木(夏椿)が植えられている。
書院 - 阿弥陀三尊を安置する庫裡中間と棟続きとなっている。書院から高野川を引き込んだ浄土式の池泉鑑賞式庭園を眺められる。新緑と紅葉の名所。
書院庭園 - 再興時の寛文年間の作庭と考えられている。水字形の池右手前に舟石が左前方に亀島と鶴石が配されている。後方には蓬莱山が岩組みによって築かれている。
鐘楼 - 再興時の寛文年間の建立。萬福寺「黄檗二世」の鐘銘が刻まれている黄檗禅宗様の建築。
山門 - 再興時の寛文年間の建立。
石仏群 - 京都市電河原町線の敷設工事で発掘された約300体の石仏。いずれも大日如来像で、中央に地蔵菩薩像が配されている。
土蔵 - 明治の学制発布まで寺小屋として使用されていた。

歴史

平安時代
比叡山三千房のひとつとも、七条塩小路にあった時宗西来院が前身とも伝わる。
応仁の乱
兵火により荒廃した。
1662年
加賀藩前田家の家老 今枝近義が、祖父今枝重直の菩提を弔うため、比叡山の実蔵坊実俊を請じ再興した。

撮影後記

 昔は穴場的な紅葉名所だったようですが、20年以上前にJR東海の「そうだ京都、行こう。」で採り上げられて有名になってしまって、紅葉時期は観光客も少なくありません。 インターネットが普及している昨今では、京都で穴場と呼べるところは、今更出尽くした感がありますものね。

更新履歴

2015年11月10日
初版をアップロードしました。

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