天球院

狩野派の障壁画

臨済宗大本山妙心寺の塔頭寺院。 1631年、池田光政伯母の天球院が、江山景巴を開山に請じて創建した。創建当時の方丈には、狩野山楽・山雪父子筆の152面の障壁画があり、いずれも国の重要文化財に指定されている。

天球院

天球院について

基本情報

寺号
天球院(てんきゅういん)
宗派
臨済宗妙心寺派
寺格
妙心寺塔頭
創建
1631年(寛永八年)
開山
江山景巴(こうざんけいは) - 妙心寺140世。
開基
天球院 - 姫路城主池田輝政の妹。
本尊
釈迦如来
駐車場
無料駐車場あり - 妙心寺駐車場利用。
交通機関
嵐電妙心寺駅徒歩3分、妙心寺北門前バス停徒歩1分
住所
京都府京都市右京区花園妙心寺町46
サイト
天球院

概要

臨済宗大本山妙心寺の塔頭寺院である。 1631年(寛永八年)岡山藩初代池田光政伯母の天球院(姫路城主池田輝政の妹)が、自分の永代追善のため、江山景巴を開山に請じて創建した。 天球院は因幡国若桜鬼ヶ城の城主山崎家盛の室で、開山の江山景巴(無尽燈光禅師)は鳥取龍峰寺を開山している。 以降、明治維新まで池田家菩掟所として外護を受けた。 方丈形式の本堂は江戸寛永期の創建当時の建築で、狩野山楽、山雪父子筆の襖絵56面、杉戸絵16枚など合わせて152面の障壁画がある。 いずれも国の重要文化財に指定されている。 近年、最新のデジタルアーカイブ事業によって障壁画が高精細複製された。

見所

国重要文化財
本堂(方丈) - 玄関を含めた方丈形式で、江戸寛永期の創建当時の建築。東西廊下に伏見城落城の際の血天井が使われている。
方丈障壁画 152面 - 桃山時代から江戸時代にかけて狩野山楽、山雪父子筆の襖絵56面、杉戸絵16枚など合わせて152面。表側は「籬に草花図」「梅花遊禽図」など花鳥走獣を主とした金碧画、奥側の部屋は「竹虎図」「山水人物図」など、仏間に「老松図・唐獅子図」。
法華経陀羅尼品 - 正中二年(1325年)六月藤原宣房筆の銘。
市文化財
絹本著色天球院像 - 江戸時代初期の作。雲居希膺の賛がある。
観光名所
茶室 蓬庵 - 古田織部考案による相伴席付三畳台目の藪内流燕庵(えんなん)の写し。額は藪内流13代家元青々斎の揮毫。

歴史

1630年
江山景巴が妙心寺塔頭寿聖院より寺地を譲り受けた。
1631年
岡山藩初代池田光政伯母の天球院が、自分の永代追善のため、江山景巴を開山に請じて創建した。
江戸時代
池田家菩掟所として外護を受けた。

撮影後記

 妙心寺山内で北門近くに建っている東海派に属する塔頭です。 南側に位置している石田家菩提寺の寿聖院より寺地を譲り受けて創建されました。 観光寺院ではないため拝観謝絶ですが、以前に特別公開されていたときに拝観させてもらいました。
 方丈障壁画が一番の見物なのですが、一部にキヤノンのデジタル技術の粋を集めた高精細複製が展示されています。 キヤノンの手法は、デジイチで多分割撮影を行い、パソコン上で収差補正やカラーマッチング合成を行い、大判プリンターで出力しているようです。

更新履歴

2015年10月23日
初版をアップロードしました。

天球院紀行のコメント

コメントを書く

お名前 ※
ホームページ
コメント本文 ※
認証キー ※ (半角)
Captcha Code

フェイスブックを開始しました。上のタブからどうぞ。

おすすめギャラリー

鎌倉

鎌倉紀行

作品追加中
さくら

さくら紀行

作品追加中
美瑛・富良野