東林院

沙羅双樹の寺

臨済宗大本山妙心寺の塔頭。1556年、山名豊国が、細川氏綱創建の三友院を妙心寺山内に移して「東林院」と改め、山名氏の菩提寺となった。「沙羅双樹の寺」として知られ、青苔に落花の風情と精進料理が楽しめる。

東林院

東林院について

基本情報

寺号
東林院(とうりんいん)
別称
沙羅双樹の寺
宗派
臨済宗妙心寺派
寺格
妙心寺塔頭
創建
1556年(弘治二年)
開山
直指宗諤(じきしそうがく) - 妙心寺51世。
開基
山名豊国
本尊
観世音菩薩
札所
京の通称寺霊場 第37番
駐車場
無料駐車場あり - 妙心寺駐車場利用。
交通機関
妙心寺前バス停徒歩6分
住所
京都府京都市右京区花園妙心寺町59

概要

臨済宗大本山妙心寺の塔頭寺院である。 1531年(享禄四年)室町幕府最後の管領 細川氏綱が、養父 細川高国の菩提を弔うため上京清蔵口の細川家邸宅に「三友院」を創建したのが起源。 1556年(弘治二年)山名豊国(母が細川高国の娘)が、直指宗諤(細川高国の猶子)を開祖に寺基を妙心寺山内に移して「東林院」と改めた。 以降、細川氏から山名氏の菩提寺となった。 境内には20数本の沙羅双樹が植栽され、「沙羅双樹の寺」として知られる。 朝に開花して夕方には落花する一日花で、平家物語 「祇園精舎」では諸行無常の象徴として謡われている。 入梅時には「沙羅の花を愛でる会」とうたわれた特別拝観で、青苔に落花の風情と精進料理が楽しめる。

見所

観光名所
本堂 - 山名義蕃の再建。入梅時の「沙羅の花を愛でる会」では、本堂から前庭の青苔に落花の風情が楽しめる。
本堂前庭 - 沙羅双樹(夏椿)からなる沙羅林。かつては、庭の中央に樹齢350年の沙羅の大樹が庭全体を覆っていたが平成16年に枯死した。
書院 - 初秋の夜間特別拝観「梵燈のあかりに親しむ会」では、あかり瓦による禅味の風情を醸し出す。
書院庭園 - 沙羅の庭とは対をなす白砂と苔で蓬莱の世界を表現した枯山水庭園。
中庭 - センリョウが植栽され「千両の庭」と称される。
宿坊 - 通年宿泊可能で、著名料理家でもある住職手作りの精進料理が供される。

行事

毎週火・金曜日
精進料理を体験する会
1/15~1/31
小豆粥で初春を祝う会
6/15~6/30
沙羅の花を愛でる会
10/9~10/18
梵燈のあかりに親しむ会

歴史

1531年
細川氏綱が養父細川高国の菩提のために上京清蔵口の細川家邸宅に「三友院」を創建した。
1556年
山名豊国が、直指宗諤を開祖に寺基を妙心寺山内に移して「東林院」と改めた。
1626年
山名豊国が亡くなり、竺翁(豊国の孫)が住職となり豊国の菩提を弔った。
1832年
堂宇大破し、山名義蕃により本堂、庫裏が再建された。

撮影後記

 「沙羅の花を愛でる会」と聞こえはいいですが、人が多すぎて風流を解する者が集まる雰囲気ではないのが現状です。 数多の寺院でも見かけるありふれた夏椿で、おまけに1,600円(お抹茶付き)の設定なので、話のタネと割り切って拝観するのがいいでしょう。
 ちなみに、仏教三大聖樹のひとつである本当の娑羅樹(フタバガキ科)は、インドから東南アジアにかけて分布する南国の花で、越冬させるには温室が必要です。 日本ではツバキ科のナツツバキがその代用として植えられたため、いつしか「沙羅」と呼ばれるようになりました。

更新履歴

2015年10月2日
初版をアップロードしました。

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