妙満寺

雪の庭

岩倉にある1389年創建の顕本法華宗総本山。秀吉時代に下京妙満寺町から寺町二条に移転し、昭和43年に街中の喧騒を避けるため現在地に落ち着いた。本坊の枯山水庭園は「雪の庭」と称され、冠雪の比叡山を借景とする。

妙満寺

妙満寺について

基本情報

山号寺号
妙塔山妙満寺(みょうおうざんみょうまんじ)
別称
宗派
顕本法華宗
寺格
総本山
創建
1389年(康応元年)
開山
日什(にちじゅう)
開基
天王寺屋通妙
本尊
三宝尊
札所
日蓮宗京都十六本山
駐車場
無料駐車場あり
交通機関
幡枝(妙満寺)バス停すぐ、叡電木野駅徒歩3分
住所
京都府京都市左京区岩倉幡枝町91
サイト
妙満寺

概要

岩倉にある顕本法華宗総本山。 境内には、インドのブッダガヤ大塔を模した仏舎利大塔が聳える。 1389年、会津の日蓮僧 日什が、烏丸五条あたりに創建したのがはじまりである。 洛中法華二十一ヶ寺として興隆したが、応仁の乱や天文法華の乱などの法難で寺地を転々とし、豊臣秀吉の都市改造政策により寺町二条に移転した。 昭和43年、寺町二条の喧騒と環境悪化を避けるため、現在の岩倉の地に落ち着いた。 本坊の枯山水庭園は、冠雪の比叡山を借景とするため「雪の庭」と称される。 寺町二条の旧寺地にあった松永貞徳作庭の庭を、石組みをそのままに移築し復興した。 また展示室には、娘道成寺で有名な安珍清姫ゆかりの鐘が安置されている。

見所

国重要文化財
法華経要文和歌懐紙 - 南北朝時代、光厳天皇の宸翰など。
府文化財
絹本著色弥勒下生変相図 李晟筆 - 至元(しげん)三十一年甲午(高麗1294年)の銘があり、高麗仏画としては3番目に古いもの。
観光名所
本堂 - 本堂前からは比叡山の眺望が良い。
仏舎利大塔 - 昭和48年、インドのブッダガヤ大塔を模して建立。最上階には仏舎利をおさめ、一階に本尊と久遠本仏釈迦牟尼仏像を安置する。また納骨室にもなっており、豊田佐吉以来の豊田家一門を始めとする篤信者の遺骨が安置される。
本坊 - 「雪の庭」や大書院がある。
雪の庭 - 俳諧の祖といわれる松永貞徳作庭の冠雪の比叡山を借景とした枯山水庭園。塔頭の成就院の時の住職 日如は貞徳の門下であった縁から造営した。清水寺本坊の「月の庭」、北野の「花の庭」(現存しない)とともに、いずれも成就院にあったことから成就院「雪・月・花の三名園」と称されていた。昭和43年、岩倉の地に遷堂した際、石組みをそのままに移築し復興した。
大書院 - 華道や俳句など伝統的文化活動等に利用できる。
展示室 - 歌舞伎等でお馴染みの「鐘に恨みは数々ござる」で知られる紀州道成寺の安珍・清姫伝説の鐘などが展示されている。道成寺を演じる芸能人はこの鐘に芸道精進を祈るという。
中川の井 - 寺町二条の旧寺地には、京の名水の一つ「中川の井」があり、その遺構。
桜園 - 藤右衛門桜や紅枝垂桜など大書院を中心とした一角にあり、夜間ライトアップされ夜桜が楽しめる。
つつじ園 - 山門周りをはじめ、境内に約3,000株の躑躅が植えられている。
もみじ園 - 夜間ライトアップされた紅葉が楽しめる。
塔頭 - 成就院、正行院、法光院、大慈院がある。

行事

1月1日
新歳国祷会
1月15日
新春初講
2月28日
御開山会・釈尊涅槃会・日蓮大聖人降誕会
4月8日
花まつり
8月4日
盂蘭盆施餓鬼会
10月12日
日蓮大聖人御会式
11月10日
月例法要・七五三まいり
12月8日
釈尊成道会・大根だき
12月31日
除夜の鐘

歴史

1383年
日什が、天王寺屋通妙の外護を得て、六条坊門室町(烏丸五条あたり)の通妙屋敷内に法華堂を建立したのが起源。
1389年
日什は、後円融天皇から「洛中弘法の綸旨」を賜り、法華堂を妙満寺と改め、根本道場とした。
1395年
伽藍を焼失し、綾小路東洞院北東に移転した。
応仁の乱
兵火で焼失し、四条綾小路(下京区妙満寺町)に移転した。
1532年
後奈良天皇の勅願寺となった。
1536年
天文法華の乱で、二十一坊の大伽藍を焼失し、泉州堺に逃れた。
1542年
四条綾小路(下京区妙満寺町)の旧地に復興した。
1583年
豊臣秀吉の都市改造政策により、寺町二条に移転した。
1628年
火災で焼失した。
1708年
宝永の大火で焼失した。
1788年
天明の大火で焼失した。
1864年
蛤御門の変(禁門の変)の兵火で焼失した。
明治維新
上知令により、寺領の大半を失った。
昭和43年
寺町二条の喧騒と環境悪化を避けるため、現在の岩倉の地に移転した。
昭和48年
仏舎利大塔を建立した。

撮影後記

 今でこそ、宝ヶ池や深泥池の北側にありますが、昭和43年までは寺町通にあった寺院です。 秀吉時代の寺町移転前は、四条綾小路にあったそうで、今も妙満寺町の地名が残っています。
 境内は広大で実に開放感があります。 まだ新しいこともありますが、隅々まで手入れが行き届き、外のトイレもピカピカで、綺麗で気持ちが良いです。 本堂からは、何の因果か、法華一揆で焼き討ちに遭った比叡山が望めます。 京都の寺院の中でも、ここから眺める比叡山と伽藍の組み合わせは、屈指の美しさじゃないでしょうか。

更新履歴

2012年7月23日
初版をアップロードしました。
2013年12月31日
携帯電話・スマートフォン専用壁紙を休止しました。
2014年1月1日
一部の無料壁紙を会員限定の閲覧に制限しました。

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