西芳寺

苔寺

臨済宗単立寺院。通称「苔寺」として知れ渡る名刹で、世界遺産に登録されている。奈良時代に行基が開創し、夢窓疎石を招請し禅寺として中興した。国の特別名勝庭園は、一面120余種の緑苔で覆い尽くされている。

苔寺

苔寺について

基本情報

山号寺号
洪隠山西芳寺(こういんざんさいほうじ)
別称
苔寺(こけでら)
宗派
臨済宗達磨正宗(単立)
創建
729年~749年(天平年間)
開山
行基
本尊
阿弥陀如来
駐車場
駐車場なし - 鈴虫寺有料駐車場等利用。
交通機関
苔寺・苔寺道バス停すぐ
住所
京都府京都市西京区松尾神ヶ谷町56

概要

臨済宗単立寺院で、通称「苔寺」として世界に知れ渡る日本美を代表する名刹で、世界遺産に登録されている。 奈良時代に行基が開創し、1339年に夢窓疎石を招請し禅寺として中興した。 国の特別名勝・史跡の西芳寺庭園は、上段の枯山水石組の庭園と、下段の池泉回遊式庭園の上下2段から構成され、夢窓国師が作庭した当時の姿が上段庭園に面影が残る。 下段庭園は、黄金池を中心に一面を120余種の緑苔で覆い尽くされている。 江戸末期に荒廃した庭園が苔で覆われるようになったといわれる。

見所

国特別名勝史跡
西芳寺庭園 - 向上関を境に、上段の枯山水石組の庭園と、下段の池泉回遊式庭園の上下2段から構成され、夢窓疎石が上下2段構えを作庭した当時の姿が上段庭園に面影が残る。下段庭園は、黄金池を中心に、朝日ヶ島、夕日ヶ島、霧島の小島があり、一面を120余種の緑苔で覆い尽くされている。江戸末期に荒廃した庭園が苔で覆われるようになったといわれる。
国重要文化財
湘南亭2棟 本家、待合及び廊下 - 夢窓疎石の時代に建立され、千利休の娘婿である千少庵により再建された。幕末には、岩倉具視がここに匿われていたといわれる。
絹本著色夢窓国師像 - 南北朝時代の作。
観光名所
本堂 - 昭和44年の建立。襖絵は堂本印象の筆。
観音堂 - 明治時代の建立。聖観音菩薩を安置。
三重納経塔 - 昭和53年の建立。写経が納められ、薬師如来が安置されている。
指東庵 - 明治11年再建の開山堂。行基の位牌、夢窓疎石の木像等が安置されている。
衆妙門 - 昭和44年の再建。手前には歇月橋が西芳寺川に架かる。
総門 - 傍らに高浜虚子の句碑が立っている。手前には大歇橋が西芳寺川に架かる。

歴史

飛鳥時代
この地には聖徳太子の別邸があり、自作の阿弥陀如来像が祀られていたとも伝わる。
奈良時代
聖武天皇の勅願で、行基が聖徳太子の別邸に法相宗西方寺(にしかたでら)を開創した。
平安時代
平城天皇皇子である真如法親王が草庵を結び、空海が黄金池にて放生会を行ったとも伝わる。
1190~1199年
建久年間、摂津守の中原師員が再興し、「西方寺」、「穢土寺」に分けられ、法然が法相宗から浄土宗に改宗したと伝わる。
1257~1259年
正嘉年間、鎌倉幕府第5代執権 北条時頼が桜堂を建立した。
1334~1336年
建武の兵乱で荒廃。
1339年
松尾大社宮司 藤原親秀が、夢窓疎石を招請し禅寺として再興した。夢窓国師は、達磨和尚に関する句「祖師西来」「五葉聯芳」に由来する「西芳寺」と改め、作庭も行った。
応仁の乱
東軍の陣が敷かれ、西軍の攻撃により焼失した。
室町時代
洪水により被災し、本願寺の蓮如や足利義政により復興された。
1568年
丹波の柳本氏による兵乱により焼失し、織田信長が天龍寺の策彦周良に命じて再建させた。
1624~1643年
寛永年間、洪水により庭園が被災した。
1688~1704年
元禄年間、洪水により庭園が被災した。
江戸時代後期
荒廃した庭園が苔で覆われるようになった。
1862年
岩倉具視が湘南亭に隠棲した。
明治維新
廃仏毀釈により、境内地は狭められ荒廃した。
明治11年
再興された。
昭和27年
西芳寺庭園が国の特別名勝に指定された。
平成6年
「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録された。

撮影後記

 誰でも名前だけは聞いたことはあろうと思われる苔寺。 以前は一般拝観が可能な観光寺院でしたが、昭和52年からは一般拝観が中止され、往復はがきによる事前申し込み制となっています。 マナーの悪い方たちによって苔が踏み荒らされ、苔の保護のためということですが、この周辺の生活道路が狭いので、近隣住民への配慮のようです。
 冥加料なる3,000円を志納し、本堂に上がると、本日の拝観者たちが大勢います。 ここで祈祷をうけ、般若心経を写経し終わると、ようやく待ちに待った庭園へ足を踏み入れることが許されます。 般若心経はゆっくり落ち着いて写経するのがポイント。 ツアー客が大多数を占めているようで、団体の方たちが一通り見終わると、庭園はホントに静かになり、至福のひと時を過ごせます。 祈祷料・写経料込でも料金設定は割高感がありますが、写真を撮る自分にとっては、落ち着いて撮影できるので、ありがたいシステムです。 私は紅葉のピークの時期を選びましたが、緑苔が最も美しいのは6月頃なので、新緑の頃から梅雨時に拝観するのがいいかもしれません。

更新履歴

2012年11月12日
初版をアップロードしました。
2013年12月31日
携帯電話・スマートフォン専用壁紙を休止しました。
2014年1月1日
一部の無料壁紙を会員限定の閲覧に制限しました。
2014年3月23日
登録カテゴリを洛西から移動しました。

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