さくら紀行
全国の一本桜、名桜、お花見名所への巡礼記憶
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さくら紀行
全国の一本桜、名桜、お花見名所への巡礼記憶
長井市下伊佐沢の田圃の真ん中にある小高い塚に立っているカスミザクラの古木である。 越後の上杉氏重臣であった平子氏の祖先が、米沢領に移り住み、墓標の桜として植えられたものと伝わり、塚には平子家の古びた墓石が並んでいる。 この地方では、4月下旬の稲の種が蒔かれる頃に咲くサクラを「種まき桜」と呼び、それが葉桜となった5月上旬以降に満開となる遅咲きのサクラである。 ちょうど田んぼをうなえる(耕す)時期であることから、「田うなえ桜」とも呼んで、その目安にされたという。
伊佐沢の久保桜がある同じ伊佐沢地区にある隠れた名桜です。
久保桜が葉桜になる頃に、ようやく咲き始める遅咲きのサクラで、あれほど大勢いた花見客も、このサクラの満開の頃になると誰もいなくなります。
置賜桜回廊の幕引き役を静かに務めるサクラと云えるかもしれません。
なんでも、天正五年(1577年)平子家の祖先、上杉輝虎(上杉謙信)の重臣が、越後(現在の小千谷市)よりこの地に移り住んだ時に植えられたものだそうです。
小千谷一帯は鎌倉幕府の御家人三浦氏一族の平子氏の本拠地とされますが、置賜(米沢の地)が上杉氏の本拠地となったのは、時代的にもう少し後のことになります。
なぜに、天正五年に移住したのか謎です。
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