さくら紀行
全国の一本桜、名桜、お花見名所への巡礼記憶
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さくら紀行
全国の一本桜、名桜、お花見名所への巡礼記憶
揖斐郡大野町の古墳上に生育しているヤマザクラの変種である国指定天然記念物の四本の名桜。 枝ごとに一重のものと八重のもの、さらに八重の中に、二段咲きの特徴を持つ花も稀に見られ、一本の樹に三種類もの花をつける非常に珍しい固体である。 二段咲きの桜は、花弁の中心に新たな花芯をのぞかせ、他の花が散りはじめ、二段咲きの花も外側の花弁が散り始める頃になると、内側の花芯が開花して新たに小さい花をつける。 このように二度咲きのサクラは稀で学術的に非常に貴重であることから、大正11年に三好学博士によって新種の桜として「揖斐二度ザクラ(Prunus heteroflora Miyos)」と命名され、大正12年に国の天然記念物に指定された。 かつてこの地は大蔵寺の旧地で、サクラは庭先に植えられていたと伝わる。 天保年間(1830年~1844年)には、二かかえもある大木(幹周3m)で、地上3mで三岐に分かれ、南の大枝は二度咲き、西は一重咲き、北は八重咲きであったという。 しかし、天保四年の暴風雨によって倒壊し、根元から生えたひこばえを育てたのが二代目のサクラ(幹周1.8m)である。 しかし二代目のサクラも昭和9年に枯れ、現在の樹は根元から成長した幼木4本を株分けして育てたものである。 平成21年には、指定木に隣接する他の三株にも指定株と同様の性質を持っていることが確認され、新たに三本が国の天然記念物に追加指定された。
二度ザクラは、春と秋から冬にかけて咲く二季咲きのサクラ(四季桜、不断桜、十月桜、冬桜など)の一種かと思っている方もいるかと思いますが、全く違います。
概要に説明してあります通りです。
二段咲きの花の出現率はかなり低く、見つけることができればラッキーです。
年によって出現率が異なり、全く現れない年もあるそうです。
そして、はじめの一重の花が開花してから、最後の二段咲きの花芯の小花が散るまで、約1ヶ月にも及ぶことになります。
また、つぼみの時期に差異はなく、よく現れる小枝はおおよそ決まっているようです。
花まで遠く肉眼では確認しずらいので、できるだけオペラグラスなどを持参するのがよいでしょう。
※ 種の保存のため、生育地内へ立ち入って間近で観察したり、マクロレンズを使用しての接写撮影、また、SNSやブログ等でどこに出現していたかを公開することは厳禁です。
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