さくら紀行
全国の一本桜、名桜、お花見名所への巡礼記憶
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さくら紀行
全国の一本桜、名桜、お花見名所への巡礼記憶
速見郡日出町豊岡の城内(じょうない)氏の屋敷跡に立つ推定樹齢400年のヤマザクラの老樹。 藩政時代、城内氏は日出藩辻間村の大庄屋であったことから、「城内邸の桜」や「庄屋の桜」と呼ばれてきた。 慶長17年(1612年)頃、大神氏の養子となった大神親照の墓地(大神村深江)にあったものを移植したと伝えられる。 別府湾が望めるこの大桜は、他のどの桜よりも早く咲き、豊岡の海岸からも目視できた。 漁師はこの桜の咲き具合を見て漁場や漁具を選択したので、「魚見桜」と呼ばれるようになった。 昭和後期の隆盛期には4アールほどの樹冠を誇っていたが、平成3年台風19号での幹の折損以降、樹勢の衰退が顕著である。
昭和後期の最盛期の写真と比べると、主幹が今やオブジェと化し、見る影もない老木になり果ててしまった感があります。
数年前までは「魚見桜まつり」が大々的に行われていたようです。
周囲に取り木をして育てた後継木は、すくすくと育って咲き誇っていました。
ありふれた農家の目安木ではない観点からも貴重なので、後世に引き継いでもらいたいものです。
このヤマザクラはソメイヨシノに先駆けて開花し、寒桜系を除けば日本でも屈指の早咲きのサクラではないでしょうか。
私が知る限り、鹿児島市の保存樹となっている「坂之上のヤマザクラ」が、これに匹敵する早咲き名桜です。
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